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残業は違法? ~知っておきたい「36協定」の基本について~

◆冒頭

「残業は違法?」と聞いたことはございますか。

実は「36協定」と呼ばれる協定を締結し、労働基準監督署に届けていない場合は違法残業となってしまいます。

今年5月にもきちんと締結や届出を行わず、労働者に違法残業を行わしていた会社が書類送検された事例もございます。

今回は、違法残業と言われないように、「36協定」に関する基本情報をお話いたします。


◆そもそも36協定とは?

労働基準法第36条に定められた、労働時間の上限を超えて働かせるための労使協定です。
正式には「時間外・休日労働に関する協定書」といいます。

労働時間は労働基準法第32条により、

  • 1日8時間
  • 週40時間

以上を超えて働かせることは法違反となり、この時間を超えて残業や休日労働をさせるには、会社と過半数で組織する労働組合(なければ労働者代表)が協定を結び、労働基準監督署へ届出をする必要があります。(免罰効果が発生する)


◆36協定を結ばなければどうなる?

36協定を締結・届出せずに時間外労働をさせた場合、
労働基準法違反となり、罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)を受ける可能性もあります。


◆36協定の「限度時間」とは?

原則として、36協定を結んでも時間外労働には「上限」があります。

  • 月45時間以内
  • 年360時間以内

この「限度時間」は、一般の36協定で許される最大値です。(1年単位の変形労働時間制を採用の場合、「月42時間以内」、「年320時間以内」までとなります。)
これを超えて残業をさせるには、次に紹介する「特別条項付き36協定」が必要です。


◆特別条項付き36協定とは?

「通常の36協定」では対応できないような繁忙期などに備えて、あらかじめ「特別な事情がある場合に限り、一定時間まで延長できる」という内容を盛り込む協定です。

特別条項の記載要件(2019年法改正により明確化)

以下の5つの条件をすべて満たす必要があります。

要件内容
1年6か月まで「限度時間」を超えることができる(=年6回までの発動)
2時間外労働+休日労働の合計が月100時間未満であること
3時間外労働+休日労働の合計が2~6か月平均で80時間以内であること
4年間の時間外労働は720時間以内であること(休日労働は含まず)
5特別条項の「発動条件」「手続き方法」等を協定書に明記すること

◆特別条項の書き方・注意点

1. 発動条件を明確に!
「突発的なトラブルへの対応」や「予算締切前の業務集中」など、具体的に書く必要があります。

「人手不足」など突発的ではない理由は認められません。

2. 発動手続きの流れも明記!
「所属長が申請し、経営者が承認」など、誰がどう判断するのかも文書化することが求められます。

3. 特別条項は乱用禁止!
「毎月特別条項を使っている…」という状況は、監督署から是正指導の対象になる場合があります。


◆まとめ

36協定は「届出さえすれば大丈夫」ではございません。

現在、36協定の締結と届出が形骸化していることも問題となっております。

時間設定も上限を設けるのではなく、自社に合った上限を設定する必要がございます。

もし、36協定に関してご相談がございましたら、ぜひご連絡いただけますと幸いです。