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賞与(ボーナス)とは? ~知っておきたい基本と実務について~

◆冒頭

6月や7月に夏の「賞与(ボーナス)」を支給する会社も多くいらっしゃると思います。賞与の導入は労働者にとっては嬉しい制度であり、働くモチベーションを上げる要素のひとつです。

また、会社にとっても人材確保や離職率低下にも繋がります。

実は、賞与の支払いについて法律上では義務化されていないため、その支払いに関する規定やルールを会社の裁量で決めることができます。そのため、賞与に関して労使間でトラブルになることも多く、正しく運用できなかった場合は逆効果になることも少なくありません。

今回は、賞与に関する基本知識や実務上のポイントについて解説いたします。


◆賞与の特徴

夏と冬の年2回に支給されるイメージがありますが、会社によっては年に1回や年に3回または「賞与なし」と会社によって分かれております。

支給金額によく「基本給の○ヶ月分」との記載を目にされた方もいらっしゃると思います。

会社の業績や本人の評価によっては、賞与に他の手当等が上乗せされて支給されている会社もございます。

賞与の種類は、以下のように分類することができます。

定期賞与(通常賞与)

  • 概要:いわゆる「夏と冬のボーナス」、「夏期賞与や冬期休暇」
  • 支給時期:6月(7月)・12月など年2回が多い(年1回の会社もあり)
  • 特徴
    • 毎年ほぼ決まった時期に支給されることが多い
    • 支給時期前の6ヶ月間等の会社業績や個人評価によって金額が変動することもある
    • 就業規則や給与規程に基づき支給される
    • 特別な事情がある場合は不支給になることもある

決算賞与

  • 概要:会社の業績が良かった場合に決算後に支給される賞与
  • 支給時期:決算日の翌日から1ヶ月以内
  • 特徴
    • 会社の業績などに関連するため支給されない年もある
    • 支給する場合事前に労働者に通知しする必要がある

特別賞与(臨時賞与)

  • 概要:特別な功績や事情がある社員に一時的に支給される賞与
  • 特徴
    • 完全な「会社裁量」による支給
    • 恒常的に支給すると「定期賞与」とみなされる可能性があるので注意

業績連動型賞与(成果賞与)

  • 概要:会社の業績や個人の成果に応じて金額が決まる賞与
  • 特徴
    • 外資系やベンチャー企業などで採用されることが多い
    • 売上や利益などの「数値目標」達成度が基準になることが多い

◆賞与の支給について

就業規則や雇用契約書に「賞与を支給する」と明記されている場合は、支給義務が発生することがあります。そのため、支給基準を定めておく必要があります。

但し、「会社の業績、労働者の評価や特別な事情等がある場合、会社は支給額を変動または不支給とすることがある」などの記載がある場合、基準に従い減額や不支給にすることは可能です。

もし、正当な理由なく減額や不支給を行った場合、違法と判断される可能性があります。

※賞与支給日に退職していた場合、「支給日在籍要件」を採用していると不支給でも有効となることがございます。


◆社会保険料や税金について

賞与の支給の際は、所得税、健康保険、厚生年金、雇用保険の対象になります。(該当者のみ)
※社会保険に加入している労働者に支給した場合、年金事務所へ「被保険者賞与支払届」の届出が必要です。(支給日から5日以内)


◆産休や育休中などの労働者にも賞与は支給?

評価期間中に勤務実績がない場合など、合理的な理由があれば支給しないことも可能です。逆に評価期間に出勤がある場合、その出勤を基準に支給する必要が生じます。


◆パートやアルバイトにも賞与を支給?

義務ではありませんが、「同一労働同一賃金」の観点から配慮が必要です。
正社員と同様の職務内容で働いている場合は、不支給が不合理と判断される可能性があります(パートタイム・有期雇用労働法)。


◆まとめ

賞与は本質的に必ず支給されるものではありませんが、多くの方が例年支給されている賞与を考慮して生活しております。

そのため、現在一部の大企業では賞与を廃止し、毎月の給与に上乗せする措置を取られている会社もあります。

制度設計から運用まで、適切なルールを整備することで、企業の健全な成長と従業員の満足度向上の両立が可能になります。

賞与制度についての見直しやご相談があれば、是非当事務所までお問い合わせください。